本宮ひろ志の最高傑作は「赤龍王」読む度に魂が震えます

男くさい男を描いたら右に出る漫画家はいないのではないかと思える漫画家 本宮ひろ志。

個人的には、彼の最高傑作だと思っているのが、この赤竜王です。

紀元前221年、史上初めて、中国を統一した秦の始皇帝、彼は自分の威容を天下にしめす為に中国全土を巡幸します。

その壮麗な行列を別の場所から眺めている、二人の男。

「嗚呼、大丈夫、男子 かくの如くあるべきかな、、」とその威容に素直に感動した百姓出身の劉邦。

そして、敵意を剥き出し

「我、取りて代わるなり」と行列を睨みつける名門貴族出身の項羽。

物語は、この対照的な二人の英雄を軸に展開していきます。

無双の武力を誇り、立ちはだかるものを、粉砕して付き進む項羽と、敵でさえも懐深く迎え入れ人望を集めてゆく劉邦。

そして、国士無双と歌われた天才兵法家、韓信や、猛将の黥布、優秀な行政官として連戦連敗の劉邦を支え続けた蕭何や、劉邦に策を授ける軍師 張良。

魅力的な人物がそれぞれの思惑を溶かしこみながら、反秦運動へ、そして、楚漢の戦いへと突入していく様子が、僅か、9巻分のコミックスの中に濃縮して描かれていて、何度読み返しても魂が震えます。

そして、最期の最期、漢軍の包囲を突破した項羽が、挙兵の地へ逃れて再起を図るように漁民に促されても、「死んでいった者に申し訳が立たぬ」と自決する最期。

男が男らしく、女が女らしい、本宮イズム溢れる歴史巨編です。

(執筆者:kawauso 30代 男性)

■連載雑誌
週刊少年ジャンプ(集英社)1986年~1987年
■単行本
ジャンプ・コミックス(全9巻)
■著者
本宮ひろし

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